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公園で犬ウォーカー

犬や猫にも人間と同じようにアレルギーがあります。

犬や猫の痒がる症状はアレルギーかも知れません.
動物の皮膚症状のうち30%以上はアレルギーによるものといわれています.
ペットの皮膚の症状は春から夏にかけて悪化していく事が多いです.
その症状がアレルギーによるものであれば,この時期に花粉やカビの量が空気中に増えることも関係しているのです.

動物にはどんなアレルギーの症状があるのでしょう?
人間と動物のアレルギーの仕組みは同じですが,それによって引き起こされる臨床症状は多少異なっています.
人間の場合の典型的な兆候は鼻や呼吸器に表れますが,犬は強烈なかゆみを伴う皮膚症状がより一般的です.
猫は,人間と同様に呼吸器症状が現れます.動物はアレルギーが発症するとよく体を掻いたり,足をなめたり噛んだり、顔をこすったりします.
アレルギーが進行すると,傷口が広がったり,傷口から細菌が進入したりして感染症を引き起こすなど状態が深刻化していきます.
食物アレルギーも皮膚症状を引き起こします.その他にも嘔吐や下痢,糞便の回数の増加などが報告されています.

犬:食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の皮膚病変 好発部位
​引用元:Hensel P, Santoro D, Favrot C, et.al. Canine atopic dermatitis: detailed guidelines for diagnosis and allergen identification. BMC Vet Res. 11:196-209, 2015.

いつアレルギーが現れるのでしょう?
それぞれのアレルゲンによって異なります.花粉の場合,春や夏により多く見られます.
しかし,ハウスダスト・
ダニの場合や,食物に関するアレルギーの場合など屋内で発生するものは,一年中みられます。
また,症状の悪化は複数のアレルゲンによってもたらされます.

どうやって犬や猫のアレルギーを診断するのでしょう?
担当の動物病院の先生は,
綿密な診察により他の病気を除外していきます.

必要によって感作アレルゲンのテストを実施するか、飼い主の方と相談します.

動物が何に感作されているのかを知るために,血液を採取し,血清を分離したうえでスペクトラムラボ社に送付します.
そこで、草、木、カビ類、ハウスダスト、ダニのような環境抗原やペットフードなどに含まれる食物に対する感受性が検査されます.

食物アレルギーには?

食物に対するアレルギーは,その原因となっている食物を与えないことが唯一の治療法です. スペクトラム ラボ 社では、検査結果に基づきペットのアレルギーの原因となっている可能性のある食物が含まれていないペットフードの情報を獣医師に提供しています.

最新の情報では,食物アレルゲンの皮膚を介した曝露や,アレルゲンを含む湯気や煙にも注意が必要であることがわかってきました.犬猫の食事の場所が台所である場合には,できる限り避けるようにしてあげてください.

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